📊 ペアローン・収入合算の実態
住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」によると、共働き世帯の住宅ローン利用が増加傾向。夫婦合算での借入は借入可能額を増やせる一方、離婚・失業時のリスク管理も重要なポイントとなります。
出典:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」https://www.jhf.go.jp/about/research/loan/flat35/
目次
共働き夫婦の住宅ローン完全ガイド|ペアローン・収入合算の正しい選び方
サービサー(債権回収会社)の責任者として長年、数千件の住宅ローン債権回収を担当してきました。 結論から言えば、共働き夫婦の住宅ローンで最も多いトラブルは「借りすぎ」と「離婚時の処理」です。ペアローン・収入合算(連帯債務型)・収入合算(連帯保証型)の3つの方法には、それぞれ税制・保障・離婚リスクの面で大きな違いがあります。 この記事では、サービサーの実務経験をもとに、3つの方法の比較・タイプ別の選び方・絶対に避けるべき落とし穴を徹底解説します。まず最適な住宅ローンを比較しましょう
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共働き夫婦が住宅ローンを組む3つの方法
方法①:ペアローン
夫婦がそれぞれ別の住宅ローン契約を結ぶ方法です。たとえば4,000万円の住宅を購入する場合、夫が2,500万円・妻が1,500万円のように2本のローンを組みます。お互いが相手のローンの連帯保証人になります。ペアローンのメリット
- 夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる(最大で2人分の控除額)
- それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入できる
- 借入可能額が最も大きくなる
ペアローンのデメリット|サービサーが見た現実
- ローン契約が2本になるため、事務手数料・登記費用が2倍
- 離婚時に片方だけのローンを借り換えるのは極めて困難
- 片方が返済不能になっても、もう片方に全額の返済義務は及ばないが、連帯保証人としての責任が残る
- サービサーの現場で最も処理が複雑だった方式——離婚時に物件売却しか選択肢がないケースが大半
方法②:収入合算(連帯債務型)
1本のローン契約を夫婦2人で返済する方法です。主債務者と連帯債務者がそれぞれ返済義務を負います。フラット35ではこの方式が標準で採用されています。連帯債務型のメリット
- ローン契約が1本のため諸費用が抑えられる
- 夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられる
- フラット35の「デュエット」で夫婦連生団信に加入可能
連帯債務型のデメリット
- 民間銀行での取扱いが限定的(フラット35が中心)
- 連帯債務者の団信加入は金融機関による(フラット35以外は加入不可の場合あり)
- 離婚時の債務切り離しが困難——2人とも全額の返済義務を負う
方法③:収入合算(連帯保証型)
1本のローン契約で、配偶者の収入を合算して借入額を増やす方法です。返済義務は主債務者のみで、配偶者は連帯保証人となります。民間銀行の多くがこの方式を採用しています。連帯保証型のメリット
- 手続きがシンプルで諸費用が最も安い
- 民間銀行で広く取扱いがある
- 離婚時の処理がペアローンより単純
連帯保証型のデメリット
- 住宅ローン控除は主債務者のみ
- 団信は主債務者のみ加入——連帯保証人が死亡してもローンは残る
- 連帯保証人は主債務者が返済不能になった場合に全額返済義務を負う
3つの方法を徹底比較|一目でわかる比較表
| 比較項目 | ペアローン | 連帯債務型 | 連帯保証型 |
|---|---|---|---|
| 契約本数 | 2本 | 1本 | 1本 |
| 住宅ローン控除 | 夫婦それぞれ | 夫婦それぞれ | 主債務者のみ |
| 団信加入 | 夫婦それぞれ | 主債務者のみ(フラット35は夫婦連生あり) | 主債務者のみ |
| 諸費用 | 2倍(2契約分) | 1契約分 | 1契約分(最も安い) |
| 借入可能額 | 最も大きい | 大きい | やや大きい |
| 離婚時のリスク | 極めて高い | 高い | やや高い |
| 取扱金融機関 | 多くの銀行 | フラット35中心 | 多くの銀行 |
タイプ別おすすめの選び方|サービサーの本音
ペアローンが向いている夫婦
連帯債務型が向いている夫婦
連帯保証型が向いている夫婦
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共働き夫婦が絶対に避けるべき5つの落とし穴
落とし穴①:育休・時短勤務による収入減を想定していない
「現在の世帯収入」で返済額を計算するのは最も危険なパターンです。出産・育休で一方の収入が減ると、返済比率が一気に上昇します。サービサーの経験上、育休中の延滞開始は共働きペアローン案件で最も多いトリガーでした。落とし穴②:離婚時のリスクを考えていない
ペアローンの場合、離婚してもお互いの連帯保証は解除できません。片方がローンを引き受けるには銀行の審査を通る必要がありますが、単独の収入では審査に通らないケースが大半です。結果的に物件を売却することになりますが、オーバーローン(残債>売却額)の場合は売却すらできず、任意売却や自己破産に至るケースもありました。落とし穴③:「最大限借りる」ことが目標になっている
不動産会社から「ペアローンなら○○万円まで借りられます」と提案されることがありますが、借りられる額と返せる額は別物です。サービサーの回収案件の多くは、借入時に「返せると思った」夫婦でした。落とし穴④:団信の保障範囲を確認していない
ペアローンでは夫婦それぞれが団信に加入しますが、一方が死亡した場合に免除されるのは亡くなった方のローンのみです。残された方は自分のローンを引き続き返済する必要があります。連帯保証型では主債務者が死亡するとローンは完済されますが、連帯保証人が死亡しても何も変わりません。落とし穴⑤:将来の金利上昇を考えていない
変動金利でペアローンを組むと、金利上昇時の影響が2倍になります。特に借入額が大きいペアローンでは、金利1%の上昇で月々の返済額が数万円増える可能性があります。固定金利のフラット35(連帯債務型)を選ぶことでこのリスクは回避できます。すでにペアローンで困っている方への対処法
返済が苦しくなった場合
まず金融機関に相談し、返済条件の変更(リスケジュール)を検討しましょう。返済期間の延長や一時的な返済額の減額が認められるケースがあります。延滞する前に相談することが重要です——延滞後の交渉は圧倒的に不利になります。離婚でローンの処理に困っている場合
ペアローンの処理は以下の優先順位で検討します。共働き夫婦の住宅ローンFAQ
ペアローンと収入合算、どちらが得ですか?
一概には言えませんが、借入額4,000万円以上で夫婦とも正社員なら住宅ローン控除の面でペアローンが有利です。ただし諸費用が2倍かかるため、借入額が少ない場合は収入合算の方が総額で得になります。モゲチェック等の比較サービスで具体的にシミュレーションすることをおすすめします。
妻が退職したらペアローンはどうなりますか?
妻のローンの返済義務は退職後も変わりません。収入がなくなっても返済は必要です。また妻の住宅ローン控除は所得がゼロになると受けられなくなります。退職の可能性がある場合は、最初から連帯保証型を選ぶか、妻の借入額を最小限に抑えることをおすすめします。
離婚したら連帯保証人から外れられますか?
原則として銀行が同意しない限り外れられません。代わりの連帯保証人を立てるか、主債務者が単独で借り換えの審査を通す必要があります。実務上、これが認められるケースは少なく、物件売却が最も現実的な解決策です。弁護士に相談することで、金融機関との交渉を代行してもらえます。
フラット35の夫婦連生団信(デュエット)は入るべきですか?
金利上乗せ(年0.18%程度)はありますが、サービサーの経験上、加入をおすすめします。どちらが亡くなっても残債がゼロになるため、残された家族の生活を守れます。ペアローンでは片方の死亡で片方のローンしか免除されない点と比較すると、非常に手厚い保障です。
共働きをやめて一方の収入だけで返済できますか?
借入時の返済額が一方の収入の25%以内であれば問題ありません。しかしペアローンで夫婦の収入を最大限活用して借りている場合、一方の収入だけでは返済が困難になるケースが多いです。借入前に「一人でも返せるか」をシミュレーションしておくことが重要です。
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あなたの状況に合った次のステップ
ステップ1:最適な住宅ローンを比較する
ペアローン・収入合算のどちらが有利かを具体的にシミュレーションしましょう。金利・団信・手数料の総合比較で最適なプランが見つかります。 モゲチェックで最適ローン診断(無料)5分で診断完了・無料・家族に内緒で可能
ステップ2:離婚・トラブル時は弁護士に相談
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ステップ3:自宅の現在価値を確認する
ペアローンの借り換えや売却を検討する際は、まず自宅の現在価値を把握することが重要です。オーバーローンかどうかで取れる選択肢が変わります。 ミライアスで不動産査定(無料)秘密厳守・最短60秒で申込
この記事を書いた人
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