リースバックの落とし穴|元・住宅ローン回収の責任者が教える”住み続けたい”人が見落とす5つの現実

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「家を売っても、そのまま住み続けられる」――リースバックという言葉を初めて知ったとき、多くの方がほっとした表情になります。住宅ローンの返済が苦しくても、子どもの学区を変えたくない、近所に知られたくない、引っ越す体力もお金もない。そういう状況で「住み続けられる売却方法がある」と聞けば、藁にもすがりたくなるのは当然です。

その気持ちを、私は否定しません。家に住み続けたいというのは、人として当たり前の願いです。

ただ、結論を先にお伝えします。リースバックは万能の解決策ではありません。むしろ「住み続けたい一心」で飛びついた結果、トータルで見ると損をしてしまうケースが少なくないのです。一般的に、リースバックは売却価格が市場相場より低くなりやすく、家賃も周辺相場より高くなる傾向があります。手元に残るお金で比べると、任意売却の方が有利になるケースが多いのが現実です。

私は債権回収会社(いわゆるサービサー)で、住宅ローンを返せなくなった方の債権を長年扱ってきました。リースバックそのものの仲介を担当したわけではありませんが、回収の現場では「家を手放したくない」という一心で、冷静に数字を見れば不利とわかる条件を飲んでしまう方を、本当に数多く見てきました。だからこそ、この記事では煽らず、しかし数字の現実は正確にお伝えします。

この記事を読み終えるころには、「リースバックで本当に住み続けられるのか」「任意売却とどちらが得なのか」「自分の場合に向いているのか」が、感情ではなく数字で判断できるようになっているはずです。

目次

リースバックとは|家を売って、賃借人として住み続ける仕組み

リースバック(セール・アンド・リースバック)とは、自宅を不動産会社や投資家に売却し、その買主と賃貸借契約を結ぶことで、売却後も同じ家に「賃借人」として住み続ける仕組みです。

流れを整理すると次のようになります。

  • 自宅をリースバック業者(または投資家)に売却する
  • 売却代金を一括で受け取る(住宅ローンが残っていれば、まずその返済に充当する)
  • 売却後は、その家の所有者は買主に変わる
  • あなたは買主と賃貸借契約を結び、毎月家賃を払って住み続ける
  • 契約によっては、将来買い戻せる「買い戻し特約」が付くこともある

ポイントは、売却した瞬間に「持ち家」ではなく「賃貸住宅」になるという一点です。所有権は完全に手放します。固定資産税の負担はなくなり、建物の修繕費も原則オーナー負担になりますが、その代わりに毎月の家賃が発生します。「住み続けられる」という言葉のイメージと、実際の法的な立場(賃借人)には、思った以上に距離があります。

そして、この「賃借人になる」という構造の中に、後述する5つの現実が潜んでいます。

リースバック vs 任意売却 vs 通常売却|何がどう違うのか

住宅ローンが苦しいときの「家の手放し方」には、大きく3つの選択肢があります。リースバックを正しく評価するには、他の選択肢と並べて比べるのが一番です。

それぞれの特徴を表にまとめます。

項目 リースバック 任意売却 通常売却
住み続けられるか ○(家賃を払えば。ただし契約形態による) ×(原則退去。親族間売買等の例外あり) ×(退去が前提)
売却価格の目安 市場価格の5〜7割程度に下がりやすい 市場価格に近い水準を狙える 市場価格(最も高くなりやすい)
手元に残るお金 少なくなりやすい+毎月家賃が出ていく 比較的多く残りやすい 最も多く残りやすい
住宅ローン滞納中でも使えるか 残債が売却価格を上回ると債権者同意が必要・成立しないことも 滞納・オーバーローンでも使える(債権者と交渉) 残債を売却代金+自己資金で完済できる場合のみ
向いている人 どうしても今の家に住み続けたい/引っ越せない事情がある 残債が多く、手取りを最大化したい/生活の再建を優先したい ローンを完済でき、引っ越しに支障がない

この表で最も注目してほしいのは、「売却価格」と「手元に残るお金」の行です。リースバックは「住み続けられる」というメリットと引き換えに、売却価格が下がり、さらに毎月の家賃という固定費を抱えることになります。一方、任意売却は退去が必要になる代わりに、市場価格に近い水準で売れる可能性があり、手元に多くのお金を残しやすい。

つまり、判断の本質は「住み続けるために、いくらの差額を払うのか」という比較なのです。

【回収の現場から】「住み続けられる」の一言で、数字が見えなくなる

回収の仕事をしていると、家を手放したくない一心で、明らかに不利な条件を飲もうとする方に何度も出会いました。冷静なときなら「それは損だ」とわかる話でも、「この家を出たくない」という気持ちが強いほど、目の前の安心感を優先してしまう。人として、よくわかります。

でも、私が口を酸っぱくして伝えたいのは、感情で決める前に、必ず「任意売却ならいくらで売れて、手元にいくら残るか」を数字で出してから比べてほしいということです。数字を出してから「それでも住み続けたい」と決めるのは立派な判断です。順番だけは、間違えないでください。

任意売却そのものの仕組みや進め方は、任意売却完全ガイドで詳しく解説しています。リースバックと比べる前に、まず任意売却の全体像を押さえておくと判断がぶれません。また、滞納が進んで競売との比較が必要な段階の方は、任意売却と競売の違いもあわせて読んでおくと、自分が今どの段階にいるのかが見えてきます。

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リースバックの5つの現実|パンフレットには小さくしか書かれない落とし穴

ここからが本題です。リースバックの広告やパンフレットは「住み続けられる」「まとまった資金が入る」という明るい面を前面に出します。それ自体は嘘ではありません。ただ、契約してから「こんなはずでは」とならないために、制度上どうしても避けにくい5つの現実を、順番に見ていきましょう。

現実①:売却価格が市場の5〜7割程度に下がりやすい

リースバックの売却価格は、一般的に市場価格の5〜7割程度になることが多いと言われます。なぜ安くなるのか。買主(業者・投資家)の立場で考えると理由がはっきりします。

買主はあなたから家を買い、あなたに貸して家賃収入を得ます。買主にとっては「家賃でどれだけ利回りが取れるか」が投資判断の中心です。さらに、将来あなたが退去したあとに転売する際の値下がりリスク、空室リスク、建物の老朽化リスクも織り込みます。これらのリスク分が、買取価格の値引きとして反映されるのです。

結果として、通常売却なら3,000万円で売れる家が、リースバックでは1,800万〜2,100万円程度になる、といったことが起こり得ます(あくまで一例で、物件や業者により大きく変わります)。住宅ローンの残債を返すために売るのに、売却価格が低ければ、それだけ完済に届きにくくなります。

現実②:家賃が周辺相場より高くなりがち

「持ち家のときの住宅ローン返済額より、リースバック後の家賃の方が高くなった」――これは決して珍しい話ではありません。

リースバックの家賃は、周辺の賃貸相場ではなく、買主が支払った買取価格に対する利回り(期待する投資収益率)を基準に決まることが多いためです。買主が「年8〜10%の利回りが欲しい」と考えれば、買取価格2,000万円に対して年160万〜200万円、月13万〜17万円程度の家賃を求める計算になります。これが周辺の同種物件の家賃相場を上回ってしまうことが、しばしばあります。

しかも、家賃は契約更新のたびに見直される可能性があります。「数年後に家賃が上がって、結局払えなくなった」となれば、住み続けるという当初の目的そのものが崩れてしまいます。

現実③:定期借家契約だと、再契約を拒否されて退去になることがある

ここが最も見落とされやすい、そして最も深刻な落とし穴です。賃貸借契約には大きく2種類あります。

  • 普通借家契約:原則として借主が望めば更新できる。貸主からの更新拒絶には「正当事由」が必要で、ハードルが高い(借主が守られやすい)
  • 定期借家契約:契約期間が満了すると、原則として契約は終了する。再契約は貸主の任意で、応じる義務はない(借主が守られにくい)

リースバックでは、定期借家契約が採用されるケースが多いのが実情です。たとえば「期間3年の定期借家契約」だった場合、3年後に貸主が再契約を拒否すれば、あなたは退去しなければなりません。「ずっと住み続けられる」と思っていたのに、数年で出ていくことになる――契約書をよく読まないまま契約すると、こうした事態が起こり得ます。

「住み続けられる」という言葉が、契約上「いつまで」保証されているのか。これは契約前に必ず確認すべき最重要ポイントです。

現実④:買い戻し特約があっても、資金が貯まらず買い戻せないことが多い

リースバックには「将来、自分でこの家を買い戻せる」という買い戻し特約が付くことがあります。「一度手放しても、お金を貯めてまた自分のものにできる」と聞くと、希望が持てます。

ただ、現実には買い戻しに至らないケースが多いと言われます。理由はシンプルです。

  • 買い戻し価格は、売却価格より高く設定されることが一般的(買主の利益が乗る)
  • 家賃を払いながら、別途まとまった買い戻し資金を貯めるのは現実的に難しい
  • 住宅ローンの再審査に通るとは限らない(一度滞納した経緯があればなおさら)
  • 買い戻しには期限が設定されていることが多く、期限内に資金が用意できなければ権利を失う

毎月の家賃で家計が圧迫されている状態で、売却価格より高い金額を別途貯めるのは、想像以上にハードルが高いものです。買い戻し特約は「あれば安心」ではなく、「現実的に行使できる条件か」を冷静に見る必要があります。

現実⑤:住宅ローン残債が売却価格を上回る(オーバーローン)と、そもそも成立しないことがある

これは「リースバック 住宅ローン 残ってる」と検索している方に、最も知っておいてほしい現実です。

住宅ローンが残っている家には、金融機関の抵当権が設定されています。家を売る(リースバックで買主に所有権を移す)には、この抵当権を外してもらう必要があり、そのためには原則として住宅ローンを完済しなければなりません。

ところが、リースバックは前述のとおり売却価格が低くなりやすい。売却価格よりも住宅ローン残債の方が多い「オーバーローン」の状態だと、売却代金だけでは完済できず、抵当権を外せません。不足分を自己資金で埋められなければ、そもそもリースバックは成立しないのです。

「家賃を払ってでも住み続けたい」という以前に、そもそも売れない。これが、住宅ローンが多く残っている方がリースバックでつまずく最大の理由です。オーバーローンの仕組みと対処法は住宅ローンがオーバーローンのときの対処法で詳しく解説しています。

そして、ここに任意売却との決定的な違いがあります。任意売却は、オーバーローンでも債権者(金融機関)と交渉して抵当権を外してもらい、売却を成立させる手法です。つまり「住宅ローンが残っていて、しかも残債が家の価値を上回っている」という、まさにリースバックが成立しにくい状況でこそ、任意売却が選択肢になります。

【回収の現場から】「手取り」で比べると、見え方が変わる

回収の現場で何度も実感したのは、人は「いくらで売れるか」より「いくら手元に残るか」で考えないと判断を誤る、ということです。リースバックは売却価格が低いうえに、売ったあとも毎月家賃が出ていきます。一方、任意売却は退去が必要でも、市場価格に近い水準で売れれば、残債を圧縮できて手取りも残りやすい。

私は不動産仲介の人間ではないので、リースバックの個別の査定額を断言することはできません。ですが、任意売却の実務でいえば、「住み続ける家賃の総額」と「任意売却で残るお金+引っ越し後の生活費」を5年・10年単位で並べてみると、後者が有利なケースは本当に多いと感じてきました。まずは両方の数字を机の上に並べる。それからでも、遅くありません。

住宅ローンが残っている場合の注意点|「成立するか」を最初に確かめる

住宅ローンが残っている家でリースバックを検討するなら、検討の順番を間違えないことが大切です。家賃や買い戻し条件を考える前に、まず「そもそも成立するのか」を確認してください。

確認すべき点を整理します。

  • 残債と売却価格の関係:住宅ローンの残高はいくらか。リースバックの想定売却価格(市場の5〜7割程度)でそれを完済できるか。オーバーローンなら、不足分を自己資金で埋められるか
  • 抵当権を外せるか:完済できなければ抵当権は外せず、所有権の移転もできない=リースバックは成立しない
  • すでに滞納しているか:滞納が進んでいる場合、金融機関の同意なしには売却が進まない。この場合は任意売却の枠組みでの交渉が現実的

住宅ローンの滞納が続くと、何が起きるかも正確に知っておきましょう。一般的に、滞納が3ヶ月を超えると、信用情報機関に「異動」(いわゆる事故情報)として登録されるのが目安とされます(銀行系のローンはKSC=全国銀行個人信用情報センターに登録されます)。さらに、滞納が一定期間続くと「期限の利益の喪失」となり、残額を一括で請求される段階に進みます。その時期は金銭消費貸借契約書の定めによりますが、銀行系で3ヶ月程度、フラット35で6ヶ月程度が一つの目安です。

また、滞納している間は遅延損害金が年14.5〜14.6%程度(契約による)という高い利率で積み上がっていきます。放置している間に、返すべき金額そのものが膨らんでいくということです。

だからこそ、リースバックにせよ任意売却にせよ、動き出すなら早いほど選択肢が多く、条件も有利です。期限の利益を喪失し、競売の手続きが始まってしまうと、リースバックも任意売却も時間との戦いになります。任意売却後に残った債務がどうなるかについては、任意売却後の残債はどうなるで、現実的な落としどころまで解説しています。

それでもリースバックが向いている人/避けるべき人

ここまで現実を並べると「リースバックはダメな選択肢なのか」と感じるかもしれません。そうではありません。リースバックは、条件が合えば有効な手段です。要は「向き・不向き」を正しく見極めることです。

リースバックが向いている可能性がある人

  • 住宅ローンがほぼ完済済み、または残債が少ない:オーバーローンにならず、売却代金で完済できる。価格が下がっても成立しやすい
  • 金額より「今の家に住み続けること」を最優先する明確な理由がある:高齢で引っ越しが体力的に難しい、要介護家族がいる、子どもの就学環境を絶対に変えたくない、など
  • 家賃を無理なく払い続けられる安定収入がある:相場より高めの家賃でも、家計が破綻しない見通しが立つ
  • 「手取りが減る分」を、住み続ける価値として納得して受け入れられる

リースバックを避けた方がよい可能性が高い人

  • 住宅ローンの残債が多く、オーバーローンの状態:そもそも成立しにくい。任意売却を検討すべき
  • すでに返済が苦しく、家賃の支払いも不安:家賃滞納で退去になれば、家も資金も失う最悪の結果になりかねない
  • 少しでも多くの資金を手元に残して生活を立て直したい:手取りを優先するなら、通常売却や任意売却の方が有利なことが多い
  • 「とにかく今の不安から解放されたい」という気持ちだけで判断しそう:感情で飛びつくと、数年後にさらに苦しくなるリスクが高い

判断の軸はシンプルです。「住み続けること」に明確な価値があり、かつ家計が破綻しない見通しが立つならリースバック。手取りや生活再建を優先するなら任意売却。そして、どちらにせよ「数字を出してから決める」ことだけは共通の鉄則です。

後悔しないための業者の見極め方|複数社比較と契約書チェックリスト

リースバックを進めると決めた場合でも、業者選びと契約内容の確認を怠ると、前述の落とし穴にそのまま落ちてしまいます。最低限おさえてほしいポイントをまとめます。

必ず複数社を比較する

リースバックの買取価格も家賃も、業者によって大きく異なります。1社だけの提示で決めてしまうと、その条件が妥当なのか判断できません。必ず複数社から見積もりを取り、「買取価格」と「家賃」の両方を並べて比較してください。あわせて、通常売却・任意売却ならいくらで売れるかという査定額も取得し、土俵に乗せて比べることが、後悔しないための最大の防御策です。

契約書で必ず確認すべきポイント

  • 借家契約の種類:普通借家か定期借家か。定期借家なら契約期間は何年か、再契約の条件はどう書かれているか
  • 家賃:金額はいくらか。更新時に値上げされる可能性や、その上限の定めはあるか
  • 買い戻し特約:あるか。あるなら買い戻し価格、行使できる期限、条件は現実的か
  • 原状回復・修繕の負担:建物の修繕費や設備故障の負担はどちらか
  • 契約解除の条件:家賃を何ヶ月滞納すると契約解除になるか

特に「借家契約の種類」と「家賃の値上げ条項」は、住み続けられる期間と家計に直結します。少しでも不明な点があれば、署名する前に必ず確認し、納得できないまま判を押さないことです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 住宅ローンが残っていてもリースバックはできますか?

残債がリースバックの売却価格以下で、売却代金で完済できる場合は可能です。一方、残債が売却価格を上回る「オーバーローン」の場合は、抵当権を外せないため原則として成立しません。不足分を自己資金で補えないなら、オーバーローンでも交渉できる任意売却を検討するのが現実的です。

Q2. リースバックと任意売却は、結局どちらが得ですか?

一概には言えませんが、「手元に残るお金」で比べると任意売却の方が有利なケースが多いのが実情です。リースバックは売却価格が市場の5〜7割程度に下がりやすく、さらに毎月の家賃が発生します。「住み続ける価値」に明確な理由があり家計も成り立つならリースバック、手取りや生活再建を優先するなら任意売却、という整理が分かりやすいでしょう。まずは両方の数字を出して比較してください。

Q3. リースバックなら、ずっと同じ家に住み続けられますか?

契約形態によります。普通借家契約なら借主が守られやすく更新もしやすいですが、リースバックでは定期借家契約が採用されるケースが多く、その場合は契約期間満了時に貸主が再契約を拒否すれば退去となります。「ずっと住める」と思い込まず、契約書で借家契約の種類と期間を必ず確認してください。

Q4. 住宅ローンを滞納しています。今からでも間に合いますか?

動き出すのが早いほど選択肢は多く残ります。一般的に滞納が3ヶ月を超えると信用情報に「異動」が登録され、その後「期限の利益の喪失」(銀行系で3ヶ月程度、フラット35で6ヶ月程度が目安。金銭消費貸借契約書の定めによる)に進むと一括請求の段階に入ります。滞納中も遅延損害金が年14.5〜14.6%程度(契約による)で積み上がります。放置して良くなることは何一つありません。1日でも早く専門の相談窓口に連絡してください。

まとめ|放置して良くなることは、何一つない

最後に、この記事の要点を整理します。

  • リースバックは「住み続けられる」反面、売却価格が市場の5〜7割程度に下がりやすく、家賃も相場より高くなりがち
  • 定期借家契約だと再契約を拒否されて退去のリスクがあり、「ずっと住める」とは限らない
  • 買い戻し特約があっても、現実には買い戻せないことが多い
  • オーバーローンだとそもそも成立しない。住宅ローンが多く残るなら、任意売却の方が現実的
  • 手元に残るお金で比べると、任意売却の方が有利になるケースが多い

家に住み続けたい気持ちは、当然のものです。私はそれを否定するつもりは一切ありません。ただ、回収の現場で「住み続けたい一心」で不利な条件を飲み、数年後にさらに追い詰められていく方を、私は何人も見てきました。だからこそお伝えします。

感情で決める前に、正確な数字で比べてください。任意売却ならいくらで売れて、手元にいくら残るのか。リースバックの家賃を10年払い続けたら総額いくらになるのか。両方を机の上に並べて、それでも「住み続けたい」と決めるなら、それは立派な判断です。順番だけ、間違えないでください。

そして、もう一つ。放置して良くなることは、何一つありません。滞納が続けば遅延損害金は膨らみ、期限の利益を失えば一括請求、やがて競売へと進みます。動けば動くほど選択肢は減っていきます。逆に言えば、今日動けば、まだ選べるということです。1日でも早く、正確な数字を手に入れて、自分にとって一番納得できる道を選んでください。

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